診療案内

予防医学

1. 予防医学

あらゆる感染症を予防できるわけではありませんが、ワンちゃんねこちゃんにとって特に注意すべき病原体についてはワクチン接種というかたちで予防することが推奨されています。大事なワンちゃんねこちゃんがこれらの感染症で苦しまないように、身を守ってあげるには予防をすることがとても重要です。

ワンちゃんの予防

狂犬病予防接種

法律ですべての飼育犬に年1回の接種が義務付けられています。狂犬病自体は長らく日本での発生はありませんが、ヒトにも感染し著しく致死率の高い恐ろしい病気です。

混合ワクチン接種

子犬または成犬、お外に出るかにより推奨されるワクチンや接種回数が異なります。原則は年1回の接種が推奨されており、子犬の場合は初年度のみ複数回の接種が必要です。
当院ではワクチン接種の代わりに抗体検査のご希望にも対応しております。詳しくは獣医師にご相談ください。

ねこちゃんの予防

混合ワクチン接種

子猫または成猫、お外に出るかにより推奨されるワクチンや接種回数が異なります。原則は年1回の接種が推奨されており、子猫の場合は初年度のみ複数回の接種が必要です。
当院ではワクチン接種の代わりに抗体検査のご希望にも対応しております。詳しくは獣医師にご相談ください。

共通の予防

フィラリア予防

犬糸状虫という寄生虫です。蚊が媒介して犬猫に感染し成虫になると心臓に寄生します。ヒトが室内にいても蚊に刺されることがあるように、室内にいる動物にも感染するリスクがあります。
蚊の発生する時期として、5月から11月が予防を必要とする期間です。

ノミとマダニの予防

吸血するために寄生し犬猫に様々な健康被害をもたらします。近年は、マダニが媒介しヒトにも感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の発生で予防の重要性が再認識されています。
冬を除く期間での予防を推奨しておりますが、ノミは冬でも室内で繁殖することがあるため通年予防が必要な場合もあります。

健康診断

2. 健康診断

さまざまな病気において発見されるタイミングと治療介入されるタイミングというのはとても重要です。もの言わぬ動物たちは自らの軽微な不調を訴えてはくれません。

かといって、どんなによく見ているご家族でも彼らの軽微な不調に気づくことは困難です。
当院では若いワンちゃんねこちゃんには年に1回、7歳以上(シニア)では年に2回の健康診断をおすすめしております。
大切な家族の一員であるワンちゃんねこちゃんの健康寿命を延ばしてあげるために、予防接種と同じくらい重要なのが健康診断なのです。

一般的な健康診断内容

  • 身体検査
  • 血液検査(一般、ホルモン測定など)
  • 尿検査、糞便検査
  • 胸部レントゲン検査
  • 腹部レントゲン検査
  • 心臓超音波検査
  • 腹部超音波検査
  • 健康診断におすすめするメニューは年齢やご家族の希望によりそれぞれ異なります。
  • 健康診断パックもご用意しておりますので、どんな検査を受けたらいいか分からないなどお気軽にご相談ください。

健康診断パック

健康診断価格を2023年10月より値上げいたします。
1年以内に当院で予防をしている患者さまには従来に近い金額で提供できるよう割引いたします。

わんちゃんねこちゃん
ライト
パック
スタンダード
パック
シニア
パック
ライト
パック
スタンダード
パック
シニア
パック
ハート
パック
身体検査身体検査
血液検査CBC
生化学
mf
SDMA
甲状腺
ホルモン

T4/FT4/TSH

T4/FT4
NT-proBNP
尿検査一般
UPC
糞便検査直接・浮遊
画像検査胸部レントゲン
腹部レントゲン
腹部エコー
心臓エコー
血圧測定血圧測定
心電図検査心電図検査
¥9,800¥21,000¥38,000¥9,500¥22,000¥39,000¥25,000

避妊去勢手術

3. 避妊去勢手術

飼育されているワンちゃんねこちゃんに対する2017年の大規模調査ではワンちゃんの約半数、ねこちゃんの約8割が避妊去勢手術を受けているというデータが示されました。
またほとんどの獣医師がワンちゃんねこちゃんに避妊去勢手術を推奨すると回答しています。

現在飼育しているペットの不妊・去勢手術の有無集計ベース:現在犬猫各飼育者

犬 不妊・去勢の手術を受けている49.6%、わからない2.8%、手術を受けていない47.6%
猫(野良猫、地域猫は除く) 不妊・去勢の手術を受けている80.3%、わからない2.4%、手術を受けていない17.4%

※(一社)ペットフード協会(2017年全国犬猫飼育実態調査(インターネット調査:20~79歳))

避妊去勢手術を実施する目的には、

  1. 望まれない妊娠の防止
  2. 性ホルモンに関連した疾患や生殖器疾患の発症予防
  3. 飼育上の問題行動の軽減

が挙げられます。
我々を含め、動物病院関係者は②の疾患に苦しむ動物を多く見てきました。そんな動物を1頭でも減らしたいという気持ちから推奨する獣医師が多いのだと思います。これも大切なワンちゃんねこちゃんの健康寿命を延ばす方法の一つなのです。

当院でも特別な理由(子供を産ませたい、麻酔に対する抵抗感、心理的ハードルなど)が無い限りは基本的に避妊去勢手術を受けることをおすすめしています。
手術を受けるべき時期や不安な点などお気軽にご相談ください。

一般内科

4. 一般内科

病院を受診する動物たちの病気は多種多様です。以下の図をはじめとする病気にはそれぞれ原因があり原因に応じた治療が望まれますが、多くは内科的(お薬による治療)に治療されるものです。(残念ながら、全ての症例で原因究明と原因療法ができるわけではありません。)
当院では一般内科としてこれらなどの一般的な病気にはもちろん、その他にも多彩な内科疾患に対応可能です。病気によっては早期には内科的に治療できても、進行すると動物に負担のかかる治療が必要になってしまう場合もありますので異常を感じたら早めに受診されることをおすすめします。

ワンちゃんに多い病気
(一般内科)

  • 外耳炎・皮膚炎
  • 心臓病
  • 胃腸炎・下痢 など

ねこちゃんに多い病気
(一般内科)

  • 慢性腎臓病・腎不全
  • 胃腸炎・下痢
  • 膀胱炎 など

一般外科

5. 一般外科

病気の原因によっては外科的処置が必要になる場合があります。病院で外科的処置を受けるワンちゃんねこちゃんでは、以下の図の病気が上位に多いとされています。これらはいずれも早期の治療介入が望まれるもので、より小さい腫瘍であれば手術や入院の負担も少なく、軽い歯周病であれば短時間の処置やお薬でも治療可能で、異物を飲み込んで短時間であれば吐かせる処置などで事無きを得られるかもしれません。もちろんこれら以外にはそもそも外科治療が必要な病気もたくさんあります。
当院では、もともと外科治療が必要な病気や、止むを得ず外科治療に至ってしまった病気でもなるべく負担(身体的・精神的)を少なくできるよう、動物ごとによりよい手術入院対応ができるよう努めています。
なお、一般外科の範疇は明確ではありませんが、当院で対応できない場合には県内県外の適した二次診療施設をご紹介いたします。

ワンちゃんとねこちゃんに
多い病気(一般外科)

  • 腫瘍
  • 歯周病
  • 異物誤飲 など